水無山(510m)
五万分ノ1図 京都西北部
昼から晴れの予報だったので、永年踏破したいと思っていた水無峠から京都帝釈天への尾根歩きに出掛ける。毎度歩き慣れた道なので清願寺手前で橋を渡り林道をと思って行ったが、林道入り口の扉の横手を擦り抜けられたのが、獣除けの金網で塞がれていて入れない・・・ 右手の谷へ入る、引き戸を開けて沢沿いに、勝手知ったところなので登りやすい所から強引に林道に出る。後はのらりくらりと三丁目、四丁目と丁石を見ながら登る、十一丁目を過ぎるとテーダ松が20本程植えられている。日本の赤松や黒松はアメリカマツノザイ線虫の被害であらかた枯れているがテーダ松は強い。日本の松葉は二本だが米松は三本だからすぐに見分けがつく、種が落ちて勝手生も有るが持って帰っても盆栽にもならず、大木になるので致し方ない、のらりくらりと登っていても急坂なので良い運動になる。
峠手前の旧道に入り岩を繰り抜いた窪みに水無地蔵が鎮座している、岩にはヒトツバが見事に群落している。水無峠に出てここから西へ主稜線を帝釈天へ向かう、比所までは傘をさして来たが旨い具合に霰になりヤッケの上下で雑木の杣道を、尾根を外さないように進むが、そのうち怪しくなり獣道も無くサルトリイバラの多い下りになった、右往左往しながらふと見ると主稜線は遥か彼方、谷へ下りて登り返すかそれとも右へ右へと同じ高度で突き進むか、主稜線は逆「く」の字に曲がっていたのだ、後者を取り桧林を横切り椿の多い斜面をトラバース主稜線に乗る、尾根には鹿除けネットがしてあり、それに沿って何とか歩ける、と、ネットに雌鹿が引っ掛かり死んでいる、まだ腐ってはいないが左足は腰のあたりから無くて無残な姿を目の前にして思わず南無阿弥陀仏・・・・・・
今は雪と、ころころ変わる天気、よほどの物好きでないと薮山をゴソゴソと徘徊している者はいないだろう。コブを三つ越えて赤い境界杭が点々と続く、それを見失なわぬように下りて行く、帝釈天の屋根が桧の植林の間に間にチラッと見えたのでそれを目指して下りると裏側だった。後は小雪の舞う参道をテクテクと歩いて船枝からアスファルト道を我が家まで。
記 : 川勝
コースタイム
家 水無峠 出 帝釈天 家
13:00 14:20 14:30 16:00 16:40