深山(791m)・舩谷山(730m)
参加者 : 梅井、川村、上原、大伴、岡本(記)
丁度、登山日当日の京都新聞朝刊に「るり渓温泉一帯でツツジが見頃を迎えた。・・・温泉の散策スポットから望む山の斜面をツツジが埋め尽くすように咲いており、5月上旬頃までは楽しめる見通し。・・・」との記事が掲載された。何と運良く良い日を設定した、と期待を込めて・・・。恒例となったJA横コンビニに8時45分集合した。車2台で出発する。372号線篠山街道を南八田の辻から左折し、るり渓へ向かう。
るり渓は、南丹市園部町約4kmの渓谷で、昭和7年(1932)に国(文部省)の名勝指定を受けてから、今年で90年となる。江戸時代には「滑(ナメラ)」とか「ナメラ岩」と呼ばれていて、園部・亀山・篠山の諸藩士たちが遊興に訪れたと言われている。明治38年(1905)に船井郡長や西本梅小学校長らによって「琉璃渓」と名付けられた。通天湖の辺(ホトリ)にあるトイレ付近で休憩を取る。 通天湖は、昭和13年に発生した園部川や八田川の豪雨災害をきっかけに、上流部治水のための砂防堰堤で昭和17年(1942)に建設された。るり渓十二勝の一つ「天にも届かんばかりの高いところにある湖」という意味が込められており、るり湖とも呼ばれている。湖の辺りには、埋め尽くす程の躑躅は見られなかった。京都るり渓温泉駐車場に9時20分到着した。 登山準備を整え出発する。登山口の南丹市・亀岡市の境までは舗装路が続く、緩い傾斜路ながら歩き辛い。道路を跨ぎ9時45分登山道に入る。 最初に眼につく躑躅の満開スポットでは、可成り花を落している。 るり渓G・Cの各ホールを右に見ながら登る。時刻の所為(セイ)なのか、プレイヤーは僅かのように見える。定例の休憩場所まで登り一休み。汗を拭い水分を入れるが、今日はカラッとした爽やかな気候で吹く風は、少し冷やか、結構な登山日和である。休んでいると少し年配の老夫婦?が「(こんなに早くに)もういっぷくしてるのか!!」と声をかけて先を急いで登って行かれた。若者グループ?にでも見えたのかも知れない。何度かの急坂と休憩を繰り返し登る。例年覚えのある満開スポットは、予想に反して殆んどが花を落している。昨日の雨風が少し原因しているように思う。
其の後、駐車場やゴルフ場の見渡せるピークに立つ。雲一つ無い青空と爽快な風が吹き抜ける。山肌を見渡すも紅い躑躅を探すことが出来ない。少し下り登り返す。花々は見当らないが、芽吹いた木々の様々な緑(ミドリ)に堪能しながら進む。 枯れ芒の道を観測所のアンテナが見えるピークのところまで登ってきた。ここからの眺めも素晴らしい。翼々天気に恵まれた日になった。 ここから僅かに下ったところには満天星(ドウダンツツジ)が群生している。白い鈴蘭のような花房が満開になり、熊蜂が忙しく飛び交っていた。すぐ横には深山レーダ雨量観測所への舗装路が並行してきている。 最後の登り返す道に、やっと小葉の三つ葉躑躅が何株か咲いているのが見付かった。山椒の木も多く見られるが、大木になっているのは無い。成長すると何処かのお家でゴマでも擂ってるんだろう!!。観測所の門扉を通り山頂に向かう。 大きな鳥居の横には大小の石臼(イシウス)が積まれている。石塔の建つ深山山頂に10時50分到着した。
深山は、昭和45年に航空自衛隊基地が建設される予定が発表された。この基地には「ナイキJ」と呼ばれる地対空誘導弾が導入されることになっていたのを、住民反対運動により基地建設は撤回されたと云う経緯(イキサツ)がある。
記念撮影の後、舩谷山へ向かう。 山頂を廻り込み芒の原へ降りる。以前から通り辛い斜面の降り口は、階段状に整備されていた。芒を掻き分け少し下ったところにも、覚えのある躑躅の満開スポットがあるのだが・・・ここも、地面の方で満開になっていた。 暫く進むと馬酔木(アセビ)の群落となるが、今年は裏年に当たるのか?咲いていた形跡が少い。先般の地蔵山登山でもその傾向が見受けられていた。暫く馬酔木の古木林を進むと11時15分舩谷山山頂に到着した。ここは三府県(京都・兵庫・大阪)の境地点、兵庫福住方面と大阪天王地区への分岐点となる。
休憩と写真撮影の後11時20分深山へ向けて来た道を戻る。深山山頂に11時40分到着し昼食とする。 眺望が素晴しい、花々は少なかったが、爽快な青空と見下ろす景色には見飽きることがなく、すべてのものが芽吹く春の様々な緑に出会うことが出来た。新聞記事とは、少々状況が違っていたが、大満足である。
昼食を済ませ12時25分下山する。 頂上でグライダーを飛ばされていた方があったが、メンバーが増えている。車で頂上まで来て楽しまれているグループのようだ。その他にも、今日は平日にも拘らず登山者が多くある。京都新聞の案内のせいかもしれない。 休憩を挟みながらアップダウンを繰り返し下山する。13時40分駐車場に無事下山した。身仕度を整え13時50分帰路につく。お疲れ様でした。
記:岡本