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亀岡山岳会(KAC) 
個 人 山 行 報 告


個人山行報告 2024年2月28日(水) 天候:快晴

宝塚・神戸市北区 大岩ヶ岳(384m)
 

参加者 L:梅井、上原、大伴、岡本


 最近、北摂地方の山々に登る機会が多い。今回も神戸市北区と宝塚市の境に位置する、大岩ヶ岳に登る。湖があり湿原があり、ダムがあり千苅水源地の東部に広がる丘陵地の最高峰が大岩ヶ岳である。里山らしい自然林や展望の開ける特徴的な裸地があり、複雑な地形で、現在地を確認しながら歩くのが楽しいところである。


 午前8時に車1台4人で亀岡を出発する。仲春・雨水の候、季節は三寒四温を繰り返しながら春へと向かい、草木萌動・今日は四温の一日で、快晴となり気温12℃予報で暖かい。湯の花から能勢方面へ進み、4号線田尻から名月峠を越え栗栖地区に入る。8時50分恒例の休憩地点、コンビニファミマ栗栖店にて昼食を調達しトイレ休憩とする。ここから猪名川町杉生を経て宝塚市に入る。ダリア園のある、交差点を左折し、北摂里山街道を丸山湿原へ向かい9時30分駐車場に到着した。
 
 道路の突き当たりの奥まった場所で、5〜6台の駐車スペースがある。到着手前の道路脇には、いくつかの駐車場所が見受けられた。準備を整え9時42分出発する。

 
 「丸山湿原」車止め入り口から進む。間も無く東大岩岳への尾根ルート表示を確認し山道に入る。雲が退き青空が広がっている。気温は肌寒い感じだが、登山には最適なコンディションで、陽射しが出て暖かくなりそうである。
 
 喬木は少なく灌木の山道を登る。春の季語である馬酔木が早くも白い壺形の花房を付けていた。遥か遠くの山並みの山上に反射板が見える。剣尾山方面かも知れない。

 穏やかな登山道で、背の低い赤松が群生している。日本庭園のような裸地(バッドランド地形)も現れて見晴しが良い。この山は、比較的よく知られた山で、展望もよいことから人気が高いことも頷ける。

 いくつかのピークを越え尾根歩きの末、登り詰めると10時22分東大岩岳(317m)に辿り着く。名前のとおり巨岩が多い。北へ進むと「馬の背」と呼ばれる嶮しい箇所も出てくるようである。デカイ岩盤の山上から湖が望める。曲がりくねった湖の形がハート型に見えることから幸運スポットになっていると云う。

 
 これを眺めた4人が揃って「何か?良いこと」があったと思われるが、内容は他人(ヒト)に告(イ)わない方がいい。見渡せば北摂北部の山々が波のようにうねっている。西側には、これから向かうピラミダルな大岩ヶ岳が間近に迫る。
 
 写真撮影を済ませ岩盤脇の急坂を下る。鞍部に辿り着き登り返すと10時53分大岩ヶ岳山頂に到着し、三角点にタッチした。

 大船山(653.1m)、羽束山(524m)など三田方面の山並みが展望できる。千刈カンツリー倶楽部のゴルフ場も望むことが出来た。360度眺望が素晴らしい。
 
 多くの登山者があり休憩されている。ワンちゃんも一匹登って来ていた。晴れ渡る暖かい陽射しの中で昼食タイムとする。大岩ヶ岳登山には、様々なコース設定出来る。例えば、JR福知山線(宝塚線)道場(ドウジョウ)駅を起・終点とし、武庫川を右手に東進し、千苅ダムから貯水池周遊路を通り、分岐から谷筋を越え、尾根道に入り山腹から山頂へ向かうコースがある。「最終の登り詰めるところは可成りの急坂である」だとか「千苅ダム通過時のダム脇の放水する流水が見事だ!」とか、スマホ写真を添えていろいろ説明、案内されるおじさん登山者があった。

 
 ゆっくり歓談し昼食の後11時45分下山を開始、丸山湿原に向かう。急坂を下り、犬柘植(イヌツゲ)が多く繁る、灌木の里山風景の中を進む。道標を確認しながら、入り込んで迷路のような道筋を辿る。

 行きつ戻りつ位置情報を確認しながら穏やかな周遊路を進むと、凝灰岩が風化しバッドランド地形となった裸地(はげ山)が現れる。ここの眺めも素晴らしい。昼食タイムをここに設定することも想定出来る。写真に収めた。
 
 間も無く車止め柵を越え湿原地帯に入る。西分岐の道標を左へ入り第二湿原の展望台に着く。

 山腹から谷筋を見下ろすような造りになっていて、季節毎に見られる、動植物の案内板があるが、冬枯れの山肌を下る谷川筋を枯草が覆い荒涼とした湿原は、ただ蕭条と風が渡るのみであった。登る方向になる進路の先の方まで確認し、西分岐地点に戻る。東回りコース周回路へ進むと、第一湿原に辿り着く。
 
 丸山湿原は、兵庫県を代表する中間湿地湿原で天然記念物に指定されている。宝塚市北部西谷地区の丸山(328.4m)の南西側の山間に位置する。広さは約2800u、5つからなる湿原群である。

 広い湿原の中央部分に張り出す(展望台)視点場がある。辺りの樹々を伐採し、湿原に樹木が生えないように環境が整備してある。広々として冬枯れ状態だが、時節には、サギ草・トキ草・カキ蘭等の花々が多く見られるようである。今の季節の変り目の微妙な風景も美しいが、是非とも、その時期に再訪出来たらと思う。
 
 木道を辿り西コースを下る。杉の木立ちも増えて来て車止めのある分岐点を過ぎ、東大岩岳登り口を経て13時35分駐車場へ戻った。身仕度を整え13時43分帰路につく。
 ここから、猪名川町で太鼓岩やアジサイで知られる大野山(オオヤサン)(753.5m)の下見に向かうこととした。12号線西軽井沢登山口を左折し、廃屋が並ぶ古い別荘地に入る。暫くは舗装路が続くが広い林道のような急坂道は、やがて狭い坂道に変わる。駐車スペースが無く、荒れた廃屋の並ぶ環境は、登山に適さないと思われた。
 12号線から篠山街道に入り、篠山安田交差点のコンビニローソンに2時45分立ち寄り、休憩を入れる。亀岡へは3時半に帰着し解散した。お疲れ様でした。

<<コースタイム>>
円山湿原駐車場9:42→東大岩岳10:22→10:53大岩ヶ岳(昼食)11:45→第二湿原12:55→第一湿原13:10→駐車場13:35

記:岡本