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亀岡山岳会(KAC) 
個 人 山 行 報 告


個人山行報告 2024年6月17日(月) 天候:曇り

三田市 大船山(オオフナヤマ)(653m)
猪名川町 大野山(オオヤサン)(754m)

 

参加者  L:川村、梅井、上原、大伴、岡本


 今年は梅雨入りが遅くなっている。今週には入梅か?と云われているが、雨か曇り予報が多く出されている中、今日は降水確率0%(午後から10%)なので、晴れ間を期待していた。午前8時に運動公園脇のコンビニ・セブンイレブンに集合し、5名・2台の車で亀岡を出発した。三田市方面での登山では通い慣れたコースを進む。田尻地区から4号線に入り名月峠・栗栖地区を越える。杉生交差点を左折し波豆川地区へ入って行く。

 
 「三田アスレチック・カナディアン大磯」の駐車スペースへは8時55分に到着した。広い駐車場が二ヵ所あり料金は1台当り500円であった。出て来られた管理者の方へ支払う。登山準備を整え9時10分登り始める。降水確率0%予報で晴天を予想し安心していたが、空を見上げると雲が張り出していて青空が無い。お陰で気温は22〜3度か?少し蒸すが涼しい。

 最初はアスレチック施設が点在する中を進む。
 
 綱渡りやぶら下がりが出来るものや、鞦韆(ブランコ)設備、長い滑り台などがあり、傾斜のキツイ屋根のカナディアン風の建物が並ぶも、どれもが少し老朽化している。プールもあると受付場所に記載があったが、はて?何処なのか。テント広場が山の斜面を段々状に幾つも設えてあり、水道設備・トイレも多く設置されていた。
 
 道なりに山際へ登って行くと、やがて舗装路が無くなり、登山道へと地道に変わる。ささやかな水の流れる谷筋に沿って進む。谷合いの登山道で、杉林の中であり、曇り空も相まって少し暗い。雨天時には川となるようなゴロゴロした道を暫く進むと、やがて9時35分十倉峠(ヅゲド)に辿り着き、少し休憩を取る。
 
 ここはもう一つの登山コースで、西の羽束川(ハツカガワ)沿い十倉地区・十倉バス停から続くもので3つ程ある溜池を越え約50分程で合流出来る。大船山は羽束川(ハツカガワ)沿いから眺めると尖った山頂が一際(ヒトキワ)目立つと云う。峠の櫟(クヌギ)の株元に木耳(キクラゲ)が沢山出ていた。


 ここを左へ進むと25分程で波豆川(ハズガワ)分岐に到着する。汗を拭い水分補給し休憩する。ここには記帳所がある。感動を記した数冊のノートが置かれていた。東麓の波豆川沿い波豆川バス停から大舟寺(ダイシュウジ)跡を経て続く登山コースで、70分程の道である。曾(カツ)て、山の中腹にあった大舟寺への参詣道となっていたもので、南北朝・室町時代のものである、五輪卒塔婆型の町石が残っていると云う。大舟寺は江戸時代初期に麓に移されている。
 
 休憩の後、ここを右折し山頂へ向かう。山頂直下の急登はキツい。樫(カシ)の落葉が積り足場が滑る。ロープも頼りながら登る。日射しは無く湿度が高いようで、汗が吹き出す。

 10時25分大船山頂きに登り詰めた。石祠と案内板があり、ここから見渡せる周囲の山々の標識が建つ。案内板によると、大船山の一際目立つ尖った山姿に

・・・その昔、柿本人麻呂が西国から帰って来る際に、明石海峡あたりで船上から大船山を見て、大和に帰って来たことを実感し和歌に詠んだと言う。・・・
〜天離(アマザカ)る 鄙(ヒナ)の長道(ナガチ)ゆ 恋ひ来れば 明石の門より 大和島見ゆ〜


 山頂からの展望は素晴らしい、曇り空ながら周囲の山々が遠く望めた。南々東方面には遠く大阪市街が見えるらしい。記念写真を済ませるが昼食には未だ少し早い時間なので10時50分下山を始め来た道を戻る。
 
 山頂直下の急坂は積った落葉で足元が確認し辛くストックに頼りロープを掴みながら慎重に下山する。11時18分波豆川分岐にて少し休憩する。今日は曇天で終日晴れ間は見られないようだが、降らないのは有難い。

 
 十倉峠を越え谷川沿いを下り、アスレチック設備のあるキャンプ地附近まで下山して来た。テントが幾つも張れる、広々とした場所が沢山ある。11時55分この辺りで昼食をとることにした。平日ながら、この天候にも関らず登山中二人二組のパーティーに出会った。利用し易い山のようである。
 
 食事中、山肌に「ササユリ」を見付けた。淡いピンクの花が一輪二輪雑木の中で蕾を広げていた。12時20分休憩の後下山する。駐車場へはカナディアン風建物群を越えて直ぐに到着、無事下山した。身仕度を整えている中で、早くに下山出来たため、猪名川町の大野山(オオヤサン)へ下見に行くこととする。以前に探索を掛けた西軽井沢登山口とは別の、南西側からのコースである。12時38分再出発。来た道を戻る。12号線を杉生から左折し柏原地区へ向かう。

 
 北摂にゆったりと横たわる大野山は、山頂部に天文台やキャンプ場のある「大野アルプスランド」と呼ばれるレジャーゾーンである。車は道なりに登り詰め13時15分駐車場に入る。

 猪名川天文台へはアジサイ園脇を通って登る。素晴らしい展望のピークに建つ天文台であったが、本日は休館していた。ここから向いの大野山山頂へ登る。

 13時26分、登り詰めた頂きは芝生広場になっていた。一張りのテントがある。360度北摂の山々が望める。ここからの眺望も素晴らしく抜群の眺めであった。

 写真撮影の後下山する。レジャーゾーンであり、色々な設備があるが、天候のせいか?人影は疎(マバ)らであった。
 
 13時45分帰路につく。道路は、山を廻り込んだ一方通行になっていて、対向車が無いのは少し安心して走行出来る。途中「岩めぐりコース」の標識が見られた。太鼓岩(タイコイワ)という巨石があるという。大野山を含む北摂地域には火山噴火によって出来た岩石が点在している。約8,000万年前には火山(佐曽利カルデラ)があった。大野山に点在する巨岩にはユニークな名前の付いた20〜30個もの岩石群がある中で、一際見事な大岩が「太鼓岩」のようである。摂津國と丹波國の国境い争いとなった「界〇〇」という国界石も見受けられるようである。チェリーゴルフ倶楽部猪名川コース前を過ぎ、柏原地区へ下り、杉生から来た道を戻る。14時30分湯花温泉近くのコンビニLAWSON稗田野町店にて休憩し精算する。ここで解散とした。お疲れ様でした。

<<コースタイム>>大船山
三田アスレチックカナディアン大磯・駐車場9:10〜十倉峠9:35〜波豆川分岐10:00〜10:25山頂10:50〜波豆川分岐11:18〜十倉峠11:35〜11:55アスレチックキャンプ地(昼食)12:20〜駐車場12:25

記:岡本