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亀岡山岳会(KAC) 
例 会 報 告


8月例会報告 2024年8月18日(日) 天候:快晴

生野高原 段ヶ峰(1106m)・フトウガ峰(1082m)
 

参加者  L:岡本、梅井、川村、名倉、上原
吉田、小澤、藤井、西澤


 当初、登る山を兵庫・福崎町の七種山(ナグサヤマ)(683m)と予定していたが、「蛭(ヒル)」情報を得て、計画を変更した。段ヶ峰は兵庫生野町と穴栗市一宮町との境に位置していて、瀬戸内海と日本海の分水嶺にあたる。生野高原とも呼ばれるように高原状に台地が広がり、なだらかな山容である。
 前々日には颱風7号が千葉県辺りを掠め、関東以北では新幹線や在来線が止まり大騒ぎであった。関西への天気の影響を懸念したが、何事も無く続く酷暑の一日であった。


 JR亀岡駅北口へ7時に集合し7名車2台で出発する。篠山街道372号線を西へ進み、八上城下の駐車場で2名が合流する。近くのコンビニ・ローソンにて休憩し昼食も調達する。7時50分再出発、丹南篠山口I・Cから高速に入る。春日I・Cを過ぎ8時35分、道の駅「但馬まほろば」に到着し、トイレ休憩をとる。和田山JCTから朝来I・Cを出て429号線に入る。ここからクネクネと長い林道を進み、千町峠には9時35分到着した。

 
 広い道路の路肩に駐車し登山準備に入る。道路先の少し下った広場には、車が3台程駐っていた。

 「悠友山荘」と称する個人山荘脇をとおり9時50分登山開始する。この山荘デッキから眺める山々は青空に映え、これから登る山頂からの景色を期待させる。

 杉林の根張りの急坂を登る。山頂までのコースタイムは40分。出発地点の千町峠の標高は970mで僅か130m程を登る。
 
 杉・桧の植林帯の登山道には「山路(ヤマジ)の杜鵑草(ホトトギス)」が花を付けていた。進んで行くと樹木の丈が低くなってくる。山栗の実が撓わに実り小さな毬(イガ)が足元に沢山転がっている。

 道はやがて疎林となり草原へと飛び出す。馬酔木(アセビ)と松がアクセントとなった草原の道を辿る。青空に白い雲それに草原の緑のコントラストが素晴らしい。カメラを持った二人連れの登山者と出会った。フトウガ峰まで行って来たとの事であった。(後に、YAMAPには私達に出会った事が投稿されていると云う)さらに進むと間も無く段ヶ峰の山頂に10時30分辿り着いた。


 晴れ渡る山頂からの眺めは抜群である。草原の高原状に台地が広がり、これから辿る遠くのフトウガ峰への、ほぼ水平に波打つ稜線を望むことが出来る。
 
 山頂には標識が二つ建つ、三角点の標高は1103.4mだが山の標高は1106mで、二つの標高が示されている。どこまでも続く笹原・草稜の景色を、暫し眺めて堪能する。


 記念写真を撮り休憩の後、9時40分フトウガ峰へ向け出発する。
 
 ここから稜線漫歩が始まる。穏やかにアップダウンを繰り返す草原の道を辿る。杉山山頂への標識地点を過ぎると谷側は可成り深く落ち込んでいる。

 吹き上げる涼風に何度も立ち止まりながら絶景を楽しむ。縦走路の展望は広大である。
 
 笹原の中には馬酔木の灌木が点在するが、何故か総じて枯木となった枝先が目に付く、冬の寒風に晒されるためなのか?一方向から吹き上げる強風によって枯れが広がる、縞枯れのような自然現象なのかも知れない。もう少し秋が深まってくると、笹原には竜胆(リンドウ)が咲き乱れるようで、その時節の景観も素晴らしいと思われる。

 眺望を味わいながら緩やかに下る。樹林帯での休憩を取り入れながら進む。案内本には、小さな流れがあるとの記載があったが、少し湿地帯かと思わせる鞍部に差し掛かる。
 
 ここから、少しの急坂を登り返すと、フトウガ峰の稜線に出る。道が悪いとさている杉谷コースからの分岐点を通り過ぎると直ぐに、1082mフトウガ峰山頂に11時30分到着した。

 頂上は台地状になっていて高木は無く、兎に角広い。360度但馬播州の山々が見渡せる。
 
 段ヶ峰山頂から辿って来た稜線を眺めながらここで昼食休憩とする。


 遠くに霞む山々の名を確かめながらゆっくり休憩の後、少し先の巨岩が点在する「フトウガ峰の肩」へ一部の者で行って見る。達磨ヶ峰へ続く登山道途中で、笹原に灌木巨岩が散らばり、開放感に溢れ移動するのが惜しまれるような場所である。四等三角点標識が巨岩脇に建っていた。10分程で山頂へ帰る。

 昼食休憩を終え12時15分下山を開始し、来た登山道を戻る。杉谷コース登山道分岐を越え鞍部へ下る。樹林帯を進み緩やかに登り返す。稜線歩きとは云え、影の無い尾根筋では、まだまだ夏の陽射しが可なりキツい。
 
 杉山山頂への標識を過ぎる辺りで一人の登山者と出会った。段ヶ峰の三角点は、この杉山地点にあるのではないかと思われる。幾度となく稜線を眺め景観を満喫しながら13時05分段ヶ峰山頂に戻り着く。
 
 水分補給し暫く休憩を取り下山を開始する。日本庭園のような、草原地帯を過ぎ樹林帯に入る。
 
 やがて杉・桧の根張りの急坂を下り「悠友山荘」とある小屋脇通れば13時40分林道登山口へ無事下山した。身の廻りを整理し車に乗り込み13時57分帰路につく。来た道を戻る。長い林道を下り429号線を進み朝来I・Cから高速に入る。途中「但馬まほろば」道の駅にて休憩を入れる。ここでは、日曜日とあって「猿まわし」の催しをされていた。丹南篠山口I・Cにて高速を降り、篠山八上下のコンビニにて休憩し精算する。近くの駐車場にて2名が外れ、ここで解散とした。亀岡へは17時無事帰着した。
 ご協力頂き有難うございました。お疲れ様でした。

<<コースタイム>>
千町峠登山口9:50〜段ヶ峰山頂10:30〜フトウガ峰山頂11:30(昼食)12:15〜段ヶ峰山頂13:05〜千町峠登山口13:40

記:岡本